タラアト・アビーダ第106号墓、ヨルダン南部ジャフル盆地(2004年夏、筆者撮影) |
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本研究班の目標は、
1)西アジア各地における先史遊牧部族社会の墓制変遷を追跡し、
2)これを基に、セム系部族社会の形成過程を明らかにすること、にある。
対象となるフィールドは、バーディアト・シャーム(広義のシリア沙漠)の南北両端である。北端とは、つまり、シリア北東部のビシュリ山系。南端とは、この場合、ヨルダン南部のジャフル盆地を指す。この二つの地域の調査を機軸に、その周辺地域(サウジアラビア北部、シナイ半島、オマーンなど)の踏査も、可能な限り実施したい。
沙漠に埋もれているマルトゥたちの足跡を具体的に捉えること----それが、本研究班の究極の課題である。 |